モバイルWi-Fiの中には「使い放題」「無制限」などをPRポイントにしているものも少なくありません。しかし、実際に使ってみると「通信制限がかかった！」というネットの口コミも数多く見かけます。これはいったい、どういうことなのでしょうか。
正しく理解するためには、モバイルWi-Fiにおける「無制限」とはどういう意味なのかを知る必要があるといえます。自分にピッタリのモバイルWi-Fiを選択して、できるだけリーズナブルにどこでもインターネットを快適に使う方法について紹介しましょう。
実は、すべてのモバイルWi-Fiプランには通信速度制限があります。契約書をきちんと読むと「混雑回避のため、3日で10GB以上利用した場合には速度制限がある」といった文言があることがわかるでしょう。
さらに「2時間以上通信を継続した場合、最大で翌日の6時頃まで速度制限が継続することがある」といったプランもあります。動画を視聴しているとあっという間に2時間程度はたってしまうものです。
このように使い放題のWi-Fiが実質存在しないにもかかわらず、なぜ「無制限」という表記があるのでしょうか？
モバイルWi-Fiの「無制限」に関する記載を公式サイトで探してみると、欄外に薄く小さな文字で詳細が書かれていることも少なくありません。見逃さずにチェックするようにしましょう。
たとえばWiMAXのギガ放題プランを見てみると「混雑回避のための速度制限(3日間で10GB利用時)があります」と記載されています。3日で10GBを超過したら、翌日の混雑する時間帯だけ通信速度を遅くするというものです。
具体的には翌日の18時から深夜2時にかけて、通信速度を1Mbpsまで下げるというものになります。他のプランでは一気に128kbpsまで落とすプランもあることを考えると、比較的おだやかな措置といえるでしょう。
また、夕方からの数時間だけ低速になっても構わないとするならば、ある意味「使い放題」ともいえます。とくに、おもに日中にネットをしている人にとっては、ほとんど問題にならないでしょう。
モバイルWi-Fiルーターは一日3GB程度の利用であれば、速度制限はほとんどかかりません。月額使用料だけで快適な通信速度によるインターネットを楽しめるのです。
はたして、3GBでどれほどのことができるのでしょうか？たとえば、Youtubeの標準画質の動画ならば1分4MBなので12時間半は視聴できる計算です。また、WEBページならば1,000ページは見られるでしょう。音楽のダウンロードはCD1枚分が700MBなので、4枚分に相当します。
3GBも使えれば動画視聴やネットサーフィンには十分といえそうです。ただ、音楽を頻繁にダウンロードしたいならば、少し足りないと感じるといったところでしょうか。しかし、最近ではクラウド上にある音楽を聞くサービスが主流なので、ダウンロードをするという機会そのものが少ないと考えられます。つまり、一日に3GBもあれば十分にインターネットを楽しめるのではないでしょうか。
以上のように、モバイルWi-Fiには本当に「無制限」になるプランは存在しません。たとえば、一日3GBの範囲内であれば「使い放題」というのが実際のところです。
一日3GBもあれば、一人で使っているならば十分でしょう。ただし、複数人で同時に使うとなるとすぐに3GBに達してしまい、速度制限がかかる可能性が高いといえます。そのような場合は、一日の利用限度がないソフトバンクエアーなどがおすすめです。
しかし、ソフトバンクエアーのように一日あたりの利用限度こそ決められていないものの、混雑する夜間の時間帯などに通信回線を安定させるために速度制限があります。各プランをよく比較して、使い勝手の良さそうなものを選択してみてはいかがでしょうか。
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