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2019.7.9

インターネットに接続する時には何にどれだけの時間がかかるの?

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インターネットに接続してWEBページを閲覧する時、私達は一瞬でページが表示されているように感じますが、僅か数秒間の間に様々なことが行われています。

この「様々なこと」を知っておくと、通信速度が低下した時などに、何が原因で速度が遅くなっているのかということを特定しやすくすることができます。

——ということで、今回は少し上級者向けではありますが、WEBページが表示されるまでに何にどれくらいの時間がかかっているのかということを簡単にご紹介していきます。

信号の送信

私達があるページにアクセスしようと考えた時、最初にリンクをクリックしたり、URLを入力したりする必要があります。WEBページを閲覧する時にはインターネットエクスプローラーやGoogle Chromeのようなブラウザを利用しますが、ブラウザはURLがアドレスバーに入力されたり、リンクがクリックされたりした時に、信号を送信し、インターネットに接続しようとするのです。

パソコンやスマートフォンから発信された信号は、LANケーブルやWi-Fiという無線に乗せられ、ルーターやONUまで送信されることになります。

信号の変換

ONUまで送信された信号は、パソコンやスマートフォンが読み取ることができる電気信号と呼ばれるものです。光回線を利用している場合、この電気信号がONUによって光信号に変換されます。

光回線による伝送

光信号に変換されたものは、光回線の中を通り、皆さんが契約中のプロバイダまで運ばれることになります。プロバイダは様々なネットワークとつながっていて、世界中のネットワークに効率よくアクセスすることができるのです。

DNSへの問い合わせ

通常WEBサイトを利用する場合、URLと呼ばれるものを参照してアクセスを行います。——しかし。このURLというのは正確なWEB上の住所(IPアドレス)を表すものではありません。このため、「このドメインはどのIPアドレスか」ということを問い合わせる必要があるのです。その役割を担うのがDNSです。

0.1秒程度で問い合わせが行われ、指定のIPアドレスと通信が開始されます。

リクエスト

通信するコンピューター(サーバー)を特定することができたら、そのコンピューターに対してリクエストを送信します。リクエストとは、「このファイルがほしい」とお願いすることです。

皆さんのパソコンの中にも様々なファイルがあるように、サーバー内にも様々なファイルがあります。——これら全てをダウンロードしていると、非常に効率が悪いですから、URLによってファイルを指定してリクエストを送信するわけです。

サーバー側のファイル構築

サーバーに配置されているファイルがHTMLファイルであればそのまま通信を行うことができますが、多くのWEBサイトはPHP、Perl、Rubyなどのプログラミング言語によって構築されています。これらのプログラミング言語は、サーバーに対しての命令文のようなもので、クライアントからリクエストがあった場合にその命令が実行されます。

僅かな時間ではありますが、このプログラムの実行にも時間がかかります。

ファイルのダウンロード

サーバーがリクエストに基づいて生成したファイルをクライアントがダウンロードします。ファイルは通常であれば150KB程度ですが、画像や動画が含まれていて容量の大きいページであれば、ダウンロード時間がかかってしまいます。

このダウンロードの速度のことを、「下り100Mbps」などと表現しますが、例えば100Mbpsであれば1秒で100MBまでダウンロードすることができます。通常のWEBページは1MBもないですから、30Mbpsもあれば十分高速通信が行えるのです。

レンダリング

ただファイルをダウンロードしただけでは、WEBページは綺麗に表示されません。WEBページの表示には、CSSやJavaScriptといったクライアントサイドの動きを命令する言語が使用されており、これをブラウザが計算することで整った見た目で表示されることになります。

最近は様々な手法によってWEBページの高速化がされていますが、CSSやJavaScriptが整理されていないサイトではレンダリングに余計な時間がかかってしまいます。

このため、通信速度をいかに早くしても、パソコンのスペックやアクセスするWEBサイトによっては表示されるのが遅く感じることもあるのです。

表示速度が遅い原因を特定しよう

ここまで解説してきたことは、インターネット通信の仕組みの中でも大きな流れのみですが、実際にはプロトコルごとのやり取りやポート番号に応じたアプリケーションへのデータの受け渡しなど、さらに細かいことが行われています。

しかし、上記でご紹介したような内容を理解していれば、どの時点で通信速度が遅くなっているのかをある程度特定することができます。例えば、 Google Chromeのブラウザをお使いの方は、デベロッパーツール(右クリックして検証)を開いて、「Network」を確認することで、何にどれくらいの時間がかかったのかということを知ることができます。

僅かでも通信速度を改善したいと考えるなら、こういったツールを利用してみるのもありではないでしょうか。

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