インターネットの速度が遅い原因と改善方法

家庭内でスマホやパソコンでインターネットにつながっていて、ガクッと速度が落ちる経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。「せっかく楽しく動画を見ていたのに、急に紙芝居のようになってしまった」「家族が帰ってきたら、突然ノロノロになってしまった」といったことは、なぜ起きるのでしょうか？

インターネットの速度が遅くなる原因はさまざまで、ひとつではありません。いずれにせよ、理由を正しく突き止めて適切な対処すれば改善も十分可能です。快適なインターネットライフを楽しむためのポイントをいくつか紹介しましょう。

まずは原因を探ろう

スマホもパソコンも同じことが起きている？

家庭内でインターネットにつながっている端末は何台ありますか？　もし、そのうちの特定のスマートフォンやパソコンだけ速度が低下しているならば、端末＝デバイスそのものに問題があると考えられます。

端末をONUにケーブルでつなげば問題ない？

家庭内ネットワークはONU（光回線終端装置）から無線ルーターを通して、複数の端末がインターネットに接続している状態です。もし、ONUと端末をケーブルで直接つないで何の問題もないならば、無線ルーターの不具合は考えられます。

時間帯によって遅くなる

たとえば、家族が全員でインターネットに接続する夜間に通信速度が落ちるようならば、回線の混雑が原因かもしれません。一人で使っている時と比較してみましょう。

デバイスに原因がある場合の改善方法

デバイスに原因ありと思われる場合には、次のような改善方法があります。

いらないファイルを整理して動作を軽くする

スマホやパソコンのメモリの容量が少なくなっていると、動作はどうしても重くなりがちです。回線に問題がなくても、メモリ不足から動画などの読み込みが遅くなってしまうこともあるのです。いらないファイルを整理して、メモリの空き容量を増やすようにしましょう。

ウイルス感染を疑う

ウイルスまたはマルウェアと呼ばれる悪意を持ったソフトウェアには多種多様なものがあります。とくに端末の中でウイルスが増殖する「ワーム」はメモリ不足を引き起こし、通信速度を低下させるので注意が必要です。ウイルス対策ソフトなどで定期的にウイルスを駆除しましょう。

キャッシュがたまっている

キャッシュとは一度閲覧したことがあるウェブページのデータを保存したものです。同じブラウザから再訪した時、アクセスをスムーズするのに役立ちます。しかし、キャッシュが増えすぎるとブラウザの動作も重くなり本末転倒です。キャッシュは定期的に消去しましょう。

ルーターに問題がある場合の改善方法

無線ルーターには同時に接続できる端末台数に限りがあります。多くても10台程度で、それ以上接続すればどうしても通信速度は遅くなります。必ず目安台数を守るようにしましょう。

端末の数を減らしても通信速度が遅いままならば、ルーターの性能に問題があるのかもしれません。古いルーターやレンタルルーターはスペックが低いことも結構あります。ルーターの転送速度が遅ければ、せっかくの光回線の速度を実感することもできません。ルーターの買い替えを検討することをおすすめします。

最近では家庭でもWi-Fi接続が主流で、有線ケーブルを使用しているケースは少ないかもしれません。しかし、ADSL時代のケーブルのままでは光回線遅延の原因にもなります。必ずケーブルの規格がCAT6以降の製品を使用するようにしてください。また、異常に長いケーブルも通信速度低下の一因なので注意しましょう。

回線の混雑が原因の場合の改善方法

IPoE対応の光回線プランにする

インターネットへの接続は複数のテクノロジーを組み合わせた複雑な技術によって実行されています。もし、回線混雑時でも、どのサイトでもサクサクと閲覧したいならば「IPoE接続+ IPv4 over IPv6」対応の光回線プランがおすすめです。

プロバイダを変更してみる

プロバイダの基幹通信網がボトルネックとなって通信速度が低下することもあります。OCNやビッグローブなどバックボーンが強いプロバイダに変更してみてはいかがでしょうか。

それでも速くならない場合は

以上のような対策を講じても通信速度が速くならない場合は、自宅に引き込まれている光ケーブルや、光回線事業者からレンタルしているONUそのものの異常が原因かもしれません。また、家の中でWi-Fi電波が干渉しているという可能性もあります。光回線事業者に相談をして、家庭内ネットワークを整えるようにしてみてはいかがでしょうか。