Webサイトを見ているとき、Cookieの使用について許可を求められたことはないでしょうか？
Cookieとは、Webサイトにアクセスした際に、ブラウザに保存される小さなテキストファイルのことです。ユーザーの情報を記録しておき、次にアクセスした際に情報入力の手間を省いたり、適切な表示をおこなったりすることができます。快適なWebアクセスには欠かせないともいえる機能です。しかし、Cookieはプライバシーやセキュリティのリスクが問題点として指摘されています。今回は、Cookieのメリットやリスクについてご紹介します。
Cookieは、ユーザーの情報を記録しておくことができるため、さまざまなユーザビリティを実現します。ログイン情報やセッションIDを保持することで、ログイン操作の省略や、アクセス回数、履歴に応じた表示をおこなうことが可能です。個人に合わせた広告配信にも役立てられています。
また、ECサイトでのショッピングカートも、Cookieを活用したものです。Cookieによって情報が保持されているため、サイトを離れてもカートに商品が残っており、買い物の続きを楽しむことができるようになっています。 このように、Cookieは非常に便利な機能ですが、セキュリティ面でリスクもあるので注意が必要です。
Cookieには、ユーザーのIDやパスワード、ログイン状態などが記録されているため、もし、スマホやPCを紛失したときには、他人に勝手にログインされてしまう可能性があります。職場や学校などで共有のPCを使う場合にも、後で使用した他の人に情報が漏れてしまうため、利用後はCookieの削除が必要です。
また、Cookieには、利用サイトサーバーから発行されるものの他、利用サイトのサーバー以外から発行されるサードパーティCookieがあります。サードパーティCookieは主に広告に用いられているものです。配信方法によっては、異なる複数サイト間でユーザーの行動を追跡することもできますので、意図せずに第三者に履歴が知られてしまうとうリスクが生じます。
そして、最も深刻なのは、セッションの乗っ取り（セッションハイジャック）です。ブラウザの脆弱性をつかれてセッション情報が盗まれた場合、その人になりすますことができ、個人情報が流出することが考えられます。乗っ取りはブラウザを最新版にしておけば防止できますが、リスクとして知っておきましょう。
Cookieのリスクを下げるには、そもそもCookieの使用を許可しないという方法をとること可能です。ただし、完全に許可しない設定にすると、ログイン後のページ遷移で再びIDやパスワードを求められたり、ページが表示されなかったりなどの不便さも生じます。アクセス先や目的によって、Cookieの使用をコントロールするとよいでしょう。ブラウザの設定画面から、Cookieをブロックするサイトや許可するサイトなどを指定することが可能です。
なお、ブラウザのシークレットモード（Chromeの場合Ctrl+Shift+N）を使用すれば、Cookieはブラウザを閉じた際に削除されます。こちらも上手く活用していきましょう。
Cookieは、Webサイトを便利に使うために欠かせない機能ですが、使い方に注意をしないとプライバシー情報の漏えいにつながることもあります。学校や職場にある共有のPCや信頼できないサイトなどでは、Cookieの機能をオフにするなど適切な処置をとりながら安全に使用しましょう。セッションの乗っ取りを防ぐために、PC本体のセキュリティを高めておくことも忘れてはいけません。昨今ではスマートフォンやタブレットなど共有で使用するというよりも各個人で使用するデバイスでも子供が扱ったりする場面があるので、そこにも注意して不用意なログインなどには気をつけましょう。
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