これまで携帯電話や固定回線のような毎月支払いが発生するサービスを更新月以外に解約しようとした場合、違約金というものが請求されるプランが数多く存在しました。
しかし最近になって、携帯電話「契約期間の縛り」に対して総務省のメスが入ったのです。今後違約金はどのようになるのでしょうか? また、固定回線の契約期間の縛りについては携帯電話同様にメスが入ることになるのでしょうか?
2019年の6月18日、総務省は「モバイル市場の競争促進に向けた制度整備案」を公表しました。これは、2019年秋に予定されている電気通信事業法改正に基づいた携帯電話市場の制度案です。
この制度案には、以下のようなことが記載されています。
利用者が事業者を自由に選択し、容易に変更することができるようにすることで事業者間の競争が促進されるよう、現在のモバイル市場において行われている不当な「縛り」である、長期間に渡る契約、違約金等が高い契約、期間拘束無しの契約との料金の差額が大きい契約、利用者の意思に反した自動更新などについて、禁止する。 モバイル市場の競争促進に向けた制度整備案
要するに、利用者である私達を「高額な違約金の支払いがあるから」という理由で解約させないようにするのは、「不当な縛り」であり、企業間の健全な競争を阻害するものであるとしたのです。
そして、具体的には以下のようなことが案として出されることになりました。
上記が法律で定められれば、私達は比較的自由に携帯電話の事業者を選択することができるようになります。
今回の総務省の検討会では、固定回線については特に触れられていませんでした。しかし、同月には消費者庁が固定回線の料金プランに関して注意喚起を行っており、光回線事業にもメスが入るのは時間の問題とも言えるでしょう。
——しかし、もし「モバイル市場の競争促進に向けた制度整備案」がこのまま電気事業法改正に伴って適用されることになれば、しばらくの間は固定回線の違約金が高くなる可能性もあります。
なぜ固定回線の違約金が高くなるのでしょうか。——それは、携帯電話を違約金によって縛れなくなった事業者が、他の方法で利用者を囲い込む可能性が出てくるからです。
その他の方法の一つが光回線というわけです。現在も光コラボやauひかり、NURO光などの光回線では、携帯電話料金とのセット割が非常にお得で、このため大手携帯キャリアのNTTドコモが提供するドコモ光、ソフトバンクが提供するソフトバンク光、そしてKDDIが提供するauひかりの契約者が圧倒的に多いです。これらの事業者は携帯電話を解約させないためにも、光回線とのセット割引を全面に打ち出してくると考えることができるのです。
もちろん、過度に光回線の違約金を引き上げるようなことをすれば早急に総務省や消費者庁から指摘が入ることになるでしょうが、このまま大手キャリアが利用者の減少を黙ってみているという可能性は低いといえるでしょう。
上記のような可能性もあれば、これまで携帯電話事業者も光回線事業者も、違約金があるからこそある程度割引をして利用者にサービスを提供していた側面もあります。
現に今回の総務省の検討会では「過度な料金の引き下げに対する措置」を禁止する案も出されているのです。
——というのも、サービス提供者は長期契約をしてもらうことで初めて利益を出すことができる料金で提供していたのですから、違約金というシステムが実質無くなってしまうと、月額料金でそれを回収しようとするはずです。——つまり、月額利用料が上昇してくる可能性があるのです。
このようなことからも、必ずしも違約金の上限が低くなることが私達利用者にメリットをもたらすというわけではないといえるのです。
電力自由化などの市場でもそうですが、利用者に自由が生まれるとますます料金プランは複雑になってきますし、それを利用しようとする悪質な事業者も出現します。——このような市場の変化で求められるものは、私達がしっかり料金プランを把握することなのです。
自由を得るということは同時に責任を負うことでもあります。これまで料金プランについてよくわかっていなかった方も、これを機にしっかりと調査する癖をつけておきましょう。
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