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2018.10.19

悪質な光コラボの勧誘電話に騙されないためのチェック項目

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NTTが所有する光回線「フレッツ光」を卸販売する事業者のことを光コラボ事業者と言いますが、光コラボ事業者の中には消費者である我々に対して悪質な勧誘電話を行い、詐欺まがいの商法で契約をさせようとしてくることがあります。

光コラボ事業者と消費者間で発生したトラブルは国民生活センターに報告されているだけでも年間13,853件(2017年)となっており、その半分が60歳以上の高齢者を狙った悪質な営業活動だと言われています。

今回はそんな悪質な光コラボの勧誘電話とはどのようなものなのか、騙されないためにはどのようにすれば良いのかについて解説していきたいと思います。

光コラボの悪質な電話勧誘の例

まずはどのような手口で光コラボ事業者が皆さんのお財布を狙っているのかということについて把握しておきましょう。――ただ、注意しておいていただきたいのは手口というのは常に進化し続けるものなので、以下に当てはまらないから必ずしも安全というわけではないということです。

まぁ前置きはこの当たりにして早速チェックしてみましょう。

NTTを名乗って電話してくる

悪徳な光コラボ事業者は、「なんか怪しい会社だ」と思われないためにNTTを装って電話をしてくることがあります。

また、直接NTTを名乗らないにしても以下のようなフレーズには注意が必要だ。

「もしもし、○○様のお宅でしょうか?フレッツ光の件でご連絡させていただきました。○○と申します。」

確かに会社名を名乗っていないため、これは嘘ではないのだが、あたかもNTTであるかのように思わせるようなフレーズだ。他にも「NTTの関連会社の田中です。」とか「NTTから販売委託を受けております鈴木です。」とか、曖昧な名乗りをする場合は警戒するようにしましょう。

「営業電話」レベルの話では収まらない可能性も考えられる。どういうことかというと、「詐欺」である可能性があるのだ。「NTTからの電話だ」と思って信用してしまったが最後、カードの番号や口座番号まで聞き出されてしまう可能性もあるのだ。

そもそも、NTTからわざわざ「光コラボに乗り換えませんか?」などと勧誘することは考えられない。だって、NTTにとって何のメリットもないのですから…。

虚偽の情報を与えてくる

ここまでいくと詐欺であるが、「2015年に光コラボが始まってから、乗り換えなければならなくなりました。」などと虚偽の情報を与えて契約まで誘導するケースも少なくはない。

2018年現在、フレッツ光はサービスを停止するなどという発表は一切されていません。――フレッツ光の契約者も1,000万件近くある状態です。そんな中で急にサービス終了するようなことはありません。

確かに2023年にはADSLのサービスが終了するという告知があったが、まだ5年も先の話であるし、画期的な技術確信でもない限り向こう10年くらいは利用し続けられると考えられます。

インターネット回線は難しいことが多いですが、情報の信義を確かめる癖はつけておくようにしましょう。

転用承諾番号を無理やり聞き出す

これは非常に高度かつ繊細な手口ではあるが、「転用承諾番号」というものをあの手この手を使って聞き出そうとしてくる場合がある。

転用承諾番号とは、NTTと光コラボ事業者間の間でやり取りされる会員番号のようなもので、NTTが発行するものだ。この番号はユーザーの同意なしに発行されることはないのだが、悪徳な業者は「転用承諾番号を教えていただければキャンペーンにあたっているか確認することができます。」などと言葉巧みにこの番号を聞き出そうとしてくる。

――しかし、この番号を伝えてしまったが最後、光コラボに乗り換えることになってしまう。転用承諾番号を教えるということは「光コラボに乗り換えることに同意した」とみなされるのです。

するとどうなるか。翌月からNTTからの請求がなくなり、全く見に覚えのない業者から請求書が届いているではないか…。しかも月額料金が高くなっている。 問い合わせて解約をしたいと思っても「2年以内の解約には3万円の手数料がかかります」と言われてしまい、止む無く使い続けるしかなくなってしまう…。まさに「違約金ビジネス」だ。

転用承諾番号は、皆さんの印鑑のようなものなので、乗り換える意志がないのであれば番号を教えないように注意しましょう。

勝手にオプションをつける

一般的に光コラボを契約すると、フレッツ光を契約するのに比べて月額料金が安くなる。しかし、「必ずしも安くなる」というわけではない。これには注意が必要だ。

「光コラボのほうが安いんですよ。」などと勧誘電話に騙されて、本当に安くなるのかどうかを試算しないと月額料金が高くなっていたりすることもあるのだ。 また、月額料金が安くても「このオプションは必須です」などと行って見に覚えのないオプションをつけてくる業者もあるようで、高額な請求をしてくるケースも考えられる。

このため、契約書には必ず目を通してから契約するようにしましょう。

騙されないために注意しておきたいポイント

以下では悪徳業者に騙されないために最低限身につけておきたいポイントをまとめてみました。

NTTから光コラボに乗り換えを勧めることはない

NTTを名乗る電話では、2018年現在、光コラボに乗り換えを勧めるようなことは絶対に有り得ません。自社のお客様を他者に流すような行為なのですから…。

例えるなら、「うちのスーパーより隣町のスーパーのほうがお肉が安いんですよ。今なら車で隣町までお送りします。」と言っているようなものです。そんなこと言うスーパー絶対にありませんよね?

NTTから転用承諾番号の取得を依頼するようなことは絶対にありませんし、光コラボに乗り換えてくださいとお願いするようなことはありません。

また、クレジットカードの番号や口座情報を聞き出そうとしてくる詐欺にも注意しておきましょう。

光コラボは必ず安くなるわけではない

光コラボ事業者は2018年時点で800社を超えると言われています。この中でもソフトバンク光やドコモ光、ソネット光のような人気回線は月額料金がたしかに安くなります。――しかし、800社もあればその中に良からぬことを考える会社もあります。

このため、一部の光コラボはフレッツ光よりも高い場合があります。また、光コラボ固有のオプションがあり、月額料金が安くてもオプションの料金を含めれば料金が高額になってしまうことも考えられます。

光コラボを契約する際には、必ず電話口だけで契約を決めずに契約書の書面に目を透してから同意するようにしましょう。

解約には違約金が発生する

光コラボだけでなく、インターネット回線全般で言えることですが、2年~3年に1回訪れる更新月以外での解約には違約金が必要になります。これは悪質な光コラボが云々というより、光回線市場全体の悪しき商習慣と言えるかもしれません。――というのも、違約金が発生する回線がほとんどで、逆に解約手数料無料という話はほとんど聞いたことがありません。

「安くなる」という言葉を鵜呑みにして契約してしまうと、実はオプションで高くなっていて、解約して別の回線を契約したくても違約金が高くて解約できない…という負のスパイラルに陥ってしまうことも考えられます。

会社名とサービス名を控える

勧誘電話がかかってきたら、「どこの会社の誰が、何のサービスの件で電話してきたのか」ということをメモを取るようにしておきましょう。この情報があれば、後からどのような会社なのか調べることができます。

最近はインターネットが普及していますから、会社名やサービス名を調べてみるともしかしたら口コミや被害報告が出てくるかもしれません。

――ただ、インターネット上の口コミも間違った情報が多く中には「ステマサイト」も存在しますので、情報を収集するサイトは慎重に見極めるようにしてください。

その場で契約しない

光コラボの勧誘電話がかかってきても、その場で契約せずに必ず一度一呼吸置いて調査する時間をつくるようにしてください。

一呼吸置いて人の意見を聞いたり見たりすることで冷静になって考えることができるためです。

悪質な光コラボ事業者が蔓延する理由

皆さんはインターネットの回線についてどの程度の知識をお持ちだろうか。おそらくIT関係の職業にでもついていない限り、どのような仕組みで今このページを見れているのかということもわからないのではないだろうか。ちなみにIT関係の人間でも「仕組み」的な部分についてはほとんど理解できていない。仕組みが理解できなくてもその利便性の高さから誰もが利用しているもの――それがインターネットだ。

電気料金然り、インターネット回線然り、料金プランや仕組みが分かりにくいものは悪徳な業者の狩場となってしまいがちなのです。

そして、皆さんの悪い癖がここで出てしまう。「面倒で難しいから営業マンの説明を聞いて契約を決めよう――。」これがいけない。

何事も「自由」には「責任」が伴います。皆さんは2015年の光コラボ解禁以降、一人ひとりにピッタリの光回線を選ぶことができるようになったのです。つまり自由を得たわけですね。しかしそれは同時に責任を伴います。「どの回線で契約するかは皆さん次第」なのです。

何が言いたいのかというと、「人の言うことを鵜呑みにせずに、しっかりと自分で情報を収集した上で契約をするようにしましょう。」ということです。しっかりと調べることは皆さんの「責任」なのです。

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